2018年になりました

 気づけば2018年になりました。師走に入り慌てて作った『歴にゃんこよみ』がスタートです。この『歴にゃんこよみ』は、我が家の猫たち(2018年は戌年ですが)と歴史の出来事(360日です!)を合体させた、全く持って私の趣味押し付けカレンダーです。
 歴史好きの私が日々、過去に起きた出来事に思いを馳せたいために制作したこのカレンダーは、日ごろ仕事でお世話になっている方や親しい友人にお渡ししています。(ご迷惑を承知で…)
 毎日、その日にあった過去の出来事を日付の下に載せていますが、昔の出来事の大半は旧暦、過去の偉人の年齢は数え年で表記されているのが通例のようで、これを現代の西暦および満年齢に変換して載せることに毎回、時間がかかります。
 とはいえ、今日この日のウン年前に起きた出来事を想像したいと思いませんか?
 こよみのズレは仕方ありませんが、歴史的事象はできるだけ年単位で遡って考えたいのです。旧暦ですと日にちがズレてしまうからです。
 ただ自分が好きだということで全く生産性のない作業にエネルギーを注げる自分はまだまだ若いかな?!と思いながら、2018年も我が好奇心を追いかけていきたいと思っています。
 
 平成は30年となりました。
 来年は御代替りということで、残り僅かな平成に名残惜しさを感じます。新たな元号になれば私は前々世の人間になるわけですから、歳をとるのは仕方ありません。
 今年は我が家に受験生がいるものですから、ふだんの年末年始とは違って、とても静かな日常を過ごしながら新年を迎えました。テレビを観ることができなかったため、最近話題になっている本『君たちはどう生きるか』 を近所の書店で購入し、私はのんびり読書の時間を楽しみました。(・・・というのも、2017年の後半は、本をゆっくり読める時間がなかったから、私にとっては至福の時間でした)
 
 日本における漫画は、文芸の一分野であるといっても過言ではないほど多ジャンルの世界が表現されています。
『君たちはどう生きるか』も原著は新潮社の日本少国民文庫から出された子ども向けの文庫ですが、コミック版となって新しく生まれ変わり、現代を生きる私たちに向けて発信されたことはとても有難いことだと思います。
 物事の価値観が目まぐるしく変わり、10年後の未来さえ予想しがたい今の世の中で、自分の身の処し方、生きる指針を心の中に据えることが難しくなっています。つい最近まで世の中で是だと言われていたことが、一瞬で非に転じることさえ珍しくありません。これまで人間が営んでいた思考の分野までAI(人口知能)に浸食され、私たちは何をするために生まれ生きているのか、そんな思いに迷ってしまわないように、この本は80年の時を経て今、新たに問いかけてくれます。

 SNSの登場で発信力が世論を動かしていますが、果たしてそれは正論なのでしょうか。道理とは道徳・倫理に基づくものですが、これらでさえ今は流動的です。そんな時代に必要なのは、自分の軸をしっかり持ちながら世の中を俯瞰して捉え、主体的に考え行動する力です。溢れ出る情報に騙されることなく、正論に近づくために知識と経験を積むことです。そのための情報源として書籍は最も重要です。
 私の仕事にインターネットはなくてはならないものですが、情報の質においてはまだ書籍のほうが数段上回っていると思っています。 
 文字を扱う仕事に携わるものとして、これからさらに言葉に対して真摯に、情報に対して慎重に向き合っていきたいと思います。自分の仕事について襟を正し、改めて考えるきっかけをもらった吉野源三郎さんに感謝した2018年の始まりでした。

 新年早々、堅苦しい話になってしまいましたが、これが2018年の抱負・・・かな。




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